眼科疾患・手術
網膜硝子体疾患
硝子体出血
どんな病気
網膜の血管が何らかの原因で破れて硝子体腔中に出血している疾患です。軽度であれば飛蚊症をきたしますが、重度の場合は視力低下をきたします。原因は網膜裂孔、網膜剥離、血管瘤破裂、網膜静脈閉塞症、加齢黄斑変性、糖尿病網膜症などが挙げられます。
眼底写真(手術前)
硝子体出血にて眼底透見不良である
眼底写真(手術後)
網膜分枝静脈閉塞症に伴う網膜裂孔(白矢印)からの出血であった
OCT画像(手術後)
黄斑部には異常所見を認めない
治療
出血自体は自然に吸収されることが期待できます(1ヶ月程度)が、出血の原因が網膜剥離であった場合は視力低下が後遺症として残る可能性があります。そのため、出血が軽度であれば、経過観察することもありますが、出血が多い場合や吸収が遅い場合は手術が推奨されます。
手術
硝子体手術を施行します。年齢次第で白内障手術を同時に施行することがあります。出血の原因により、ガスを充填するため、術後に伏臥位が必要になることがあります。
予後
硝子体出血の原因に大きく依存します。黄斑部の障害がある場合は視力回復が難しい場合もあります。詳しくは各疾患ページを参照ください。